「今の自民党議員はかかしでもいい」、山本太郎代表がヒラメ議員をやゆ

「れいわ新選組」の山本太郎代表は6月29日、千葉県茂原市内で講演し、安倍晋三内閣が消費税凍結や引き下げを打ち出せていないのは、財務省との「バーター」(取引条件)と推測するとともに、党執行部の顔色を見て賛否を決める今の自民党議員を「だったら、かかしでもいい」と批判した。

 講演会は同地域の活性化団体「外房創造会議」が主催した。茂原総合市民センターの会場には、市民約70人が詰め掛けた。山本代表と「生活の党」で同僚だった衆院千葉11区選出の多ヶ谷亮氏(たがや・りょう、無所属)が、「皆さんは山本太郎さんのファンだと思うが、話を聞いてさらに好きになってほしい」と紹介した。

 山本代表は、消費税が全額「社会保障の充実と安定」に充てられていないことや、政府の財政赤字が報道されるほど深刻でないこと、債務不履行が起き得ないと財務省が認めていることなどを図表で示しながら説明した。

 参加者から、「安倍首相や自民党議員もそれを分かってないはずがないのに、なぜ受け入れているのか。それでも自民党が支持されている理由は何か」と質問があった。

 山本代表は、アベノミクスの「3本の矢」の2本目がほとんど放たれていないと指摘し、「自民党の中にも、気付いている人と気付いていない人、つまり財務省側の人間がいる。(財務省に)認められないと、権力を取れないと考えているのでは」と分析した。

 安倍内閣は今のところ、消費税10%への引き上げの再度延期を打ち出さないまま参院単独選挙に突入しようとしている。国家戦略特区ワーキンググループの議事要旨隠蔽(いんぺい)や老後「2000万円」報告書撤回など問題も山積し、自ら負け戦に臨むようにも映る。

 山本代表は「消費税引き上げをやらざるを得ない部分があるのかもしれない。嫁がやらかしたことをカバーしてもらったから、財務省に。人まで死んでるのに。バーターですよ。それでも減税するんだみたいな話になったら、全部リーク(漏ら)されるんじゃないか」と、森友学園への関与を隠蔽したい事情があることを示唆した。「推測でしかないが」と補足しながら。

 自民党がなぜ支持されるのかについては、「長く、地域に根差していること」を一番の理由に挙げた。「仕事をつなげて、お金も絡み、強力なパイプになっている。故人とじかに会ったことがない議員も、葬式に来て泣く、と野党の先輩議員から聞いた」と、自民党が支持を得る運動量の多さを認めた。

 その一方で、「今の自民党はひどい。古き良き保守ではない。自分が公認を受けられるよう、心の中ではまずいと思っても、賛成しなければ生き残れない。でもそれは魂を売ること。そのような者が政治家である必要はない。だったら、かかしでもいい」と述べ、上ばかり見る「ヒラメ議員」をやゆした。

 さらに、「『いや、今は歯を食いしばってぞうきん掛けをし、自分たちの時代が来たら皆さんのために…』と言うかもしれないが、そんな時間あるのか。そのころには、ぺんぺん草も生えない状態にされている。今声を上げて行動しない限り、何ができるのか」と糾弾。

 自民党が支持される2つ目の理由として、マスメディアへの露出を挙げた。「選挙に行こうという呼び掛けには懐疑的だ。投票率を上げるため選挙に行こうと言っても、その人が考えずに投票すると結局、選ぶのは記憶の中にある政治家の顔、刷り込みの多い方、すなわち与党になる」と述べ、政策や人となりを伝えないままの投票礼賛をけん制した。

 その上で、「安倍さんがしょっちゅうテレビに出たり、芸能人と会って印象付けているのは、いかに記憶に刷り込むかを考えてのこと」とメディアへの警戒を喚起した。

 最後に、「れいわ新選組」の現状を報告した。それによれば、6月27日までに1万4700人から寄附金のお申し出が2億1365万円になった。公示日前の7月3日まで、新たに6人の公認候補予定者を発表する。